バトルスの魅力と評判について

格調さえ感じてしまうドロスグロップ

エクスペリメンタルロックという音楽ジャンルを知っている方は少ないかもしれませんが、世界中から評判のあるバトルスというバンド名は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。世界各地で圧倒的なライブパフォーマンスを繰り広げるバトルスのセカンドアルバムグロスドロップは、各方面から高い評判を得た作品ですが、そのリミックス盤としてドロスグロップがリリースされました。

 

強烈な個性が光るバトルス

 

バトルスは三人組からなるロックバンドですが、その音楽性は実に幅広く、一つのジャンルに括ることは困難です。エクスペリメンタルロック、ポストロック、ポストハードロック、マスロックなど、複数の音楽ジャンルを融合させたような複雑な楽曲が特徴的で、既存のアーティストとは違った強烈な個性を感じることのできるグループです。

 

楽曲も特徴的ですが、特筆すべきはその圧倒的なライブパフォーマンスで、そのステージングクオリティは唯一無二と高い評価を得ています。2002年にイアン、タイヨンダイ、デイヴ、ジョンの四人で結成されたバトルスですが、2009年にはタイヨンダイがソロアルバムをリリースし、翌年脱退してしまいます。それでも彼らは三人のまま活動を続け、2011年には彼らの代表作となるグロスドロップをリリースしました。

 

格調さえ感じてしまう作品

 

結成当時のメンバーであったタイヨンダイが脱退し、活動スピードが滞るかとも思われたバトルスでしたが、彼らはそれでも前に進む姿勢を崩すことなく代表作グロスドロップをリリースします。メンバーが脱退したことによる影響など微塵も感じさせないパワフルなサウンドと掴みどころのない楽曲は健在で、高い評価を受けました。

 

そのグロスドロップをアレンジしたリミックス作品がドロスグロップです。アルバム名を聞いて分かる通り、グロスドロップをもじったこの作品は至るところに彼らの美学が滲み出ており、一種の格調さえ感じてしまう作品と言えるでしょう。バンドメンバー自身の手によってディレクションが行われ、名高いクリエイター陣が脇を固めることで孤高の作品となったドロスグロップは多くのファンから高い評価を受けており、今までとは違った新たなサウンドを耳にすることもできます。

 

バトルスの新たな魅力を知ることのできる作品ドロスグロップ。随所にバトルスの美学が追求されたこの作品は通常のリミックスアルバムとは一線を画したものであり、彼らの魅力も凝縮された作品となっています。ファンでなくても是非耳にしてほしいアルバムですね。

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